2017年 10月 30日
水琴窟をつくりました
小さな畑で野菜を育てていたのですが、ほとんどはヒヨドリのエサになっていました・・・。
そこで畑は一旦お休みすることに。
畑の跡地がぽっかり空いたのと、割れてしまった大きな鉢の再利用も兼ねて、水琴窟をつくってみました。
子供の頃テレビで見て感動し、いつかつくってみようと思っていたのを急に思い出したのです。
作り方は・・・、
いつものように穴を掘り、
底に山土を入れ突き固めて、
ある程度の時間、水をためておけるか確認します。
ここにピチャピチャと滴った水音が空洞の中で響くのです。
周りに石を詰めます。
手順はシンプルですが、体力が必要です。
いつものように、腰を痛めました・・・。
小鳥が水浴びをして、溢れた水が滴り落ちて水琴窟を鳴らすという、ピタゴラスイッチ的な仕組みです。
時期が来るといつもセキレイが水浴びに来てくれるので、セキレイの羽音+はねる水音+水琴窟の奏でる音、という奇跡のハーモニーが生まれてくれればいいなと思います。
といっても、近づけば飛んでいってしまうので、自分で聞くことはできないのですが・・・。
「そういう音がそこで生まれたかもしれない」と想像できるだけで良いのです。
そうは言っても、小鳥はなかなか来ないので自分で水を注ぎ、皿から溢れさせてみました。
肝心の音は・・・、ものすごく繊細すぎて昼の喧騒、音の洪水のなかでは、ほぼかき消されてしまいます。
旅先で聴いてきた水琴窟の響きは、庭園やお寺などの静寂の中にあってこそのものだったんだなとあらためて思いました。
くやしいので、夜遅く寒さに震えながら水を流してみました。
30秒程すると、足元から小さな鐘のような可愛らしいカランカランという響きが。
月明かりと、晩秋の僅かな虫の声と、水琴の響き。
すべてが淡すぎて、光と音の境界が消えるような、溶け合うような。
サウンドスケープというのか、これを幽玄と呼ぶのかわかりませんが、月下のひとときは珠玉の出来事でした。
by krd_aa
| 2017-10-30 23:45
| ・庭